立会外分売。難しいことが分からない投資初心者の私でもできるローリスク投資。本日のシステムリサーチ(3771)を例にご紹介
投資初心者の私が好んで行うローリスク投資、立会外分売について記します。
私と投資
私は投資初心者です。
今でこそブログでIPO記事やキャッシュレス記事なんて好んで書いてますが、2018年2月まではTポイントカードしか持ったことの無いアナログ人間。
当然のように2013年から続いた株価上昇局面や2017年の仮想通貨高騰などの資産倍増チャンスをことごとく逃しています。
生まれて初めて株の取り引きをしたのが2018年6月。投資諸先輩方に比べて、バリバリの初心者です。
そしてひととおり株の勉強(ファンダメンタルやテクニカル分析等々)を初心者なりにしたのですが、はっきり言って良く分かりません。勉強に挫折した感があります。
そして根性がないため、大きな金額を投資に回すこともできません。
情弱・怠惰・根性無し
養分認定される3拍子の要素を自分が完璧に備えていることを自覚しています。
そんなこんなで株の通常取引は全力で自制し、ローリスク投資のIPOや、何も考えず自動積立ができる積立NISAやiDeCo、少額の仮想通貨がもらえるお小遣いアプリなどを好んで行っています。
そんな私がもうひとつ好んで行っているローリスク投資が、今回記す「立会外分売」です。
お金が大きく減るのは怖い。でもやっぱり資産を増やしたい。わがままですな。
いやいや、リスクの大きい分不相応の投資は怖い。健全な考えと思うよ。
立会外分売(たちあいがいぶんばい)とは
過去にも1度記事で書いています。
立会外分売とは、企業(大株主)が証券取引所時間外に、前日の終値から2~4%程度割引いて投資家に売りに出すことです。
主に株の流動性を高めるためや、株主数を増やす目的で行われます。
たとえば上場企業㈱isativeコーポレーションなる会社が存在し、立会外分売を行う場合を架空のケースでご説明すると
<isativeコーポレーションの立会外分売>
発行済株数:1,000,000株
分売株数:30,000株(100株単位なので300枚)
前日終値:2,000円
分売価格:1,940円(3%割引)
申込上限:3枚
このような条件だった場合、前日終値2,000円の株に対し1,940円で購入できるため、仮に翌日2,000円で始値が付けば、差し引き60円分(6,000円)が利益となります。
条件は銘柄毎に異なります。割引率が2%と渋い時もあれば、4%と大きい時もあります。
前日の終値が15:00に確定し、夕方割引率が発表され申込みが可能となり、翌日8:20に申込み締め切り。そして8:50分ごろ抽選結果が発表され、自分に割り当てがあったかどうかが分かります。当選していればすぐに9:00に始値で売る。そんなイメージです。
2~3日に1回程度実施されています。抽選に申込むトコロがIPOと似てますが、購入申込した結果が1時間かからず、すぐに分かります。勝負が早いのが特徴です。
メリットとデメリット
申込む銘柄を決め申込をし、当選したら始値で売却する。
それを機械的に繰り返した時の勝率を、IPOでもお世話になっているライブスター証券様がデータでまとめてくださっています。
出典元:ライブスター証券
2019年は87回実施され、72勝13敗2引き分け。
勝率83.91%。驚異の勝率8割超えです。
過去10年さかのぼっても最低7割超え。
立会外分売の大きなメリットとして、まずこの高い勝率が挙げられます。銘柄選定さえ間違えなければ高確率で利益をあげることができます。
Google検索で「立会外分売」と検索すれば、トップページに予想サイトが出てきます。そこではIPOと同じく、銘柄ごとにA~Dで勝率がランク付けされています。
Bならまず負けない。
Cで勝ったり負けたりのイメージです。
ダメダメなDランク銘柄含めて、機械的に全てに申込&始値売りして勝率8割超えか…!
良かれと思って株の取り引きをして譲渡損失の3年間繰越控除中の、センスの無いあなたが選ぶ銘柄よりもよほど勝率が高いわね。
株初心者の私が安定的に勝率7割以上をキープするのは限りなく困難です。であるならば確立されている諸先輩方の予想に従って取引した方が、はるかに勝率は高い。
次のメリットとして8:20まで申込みが可能のため、地合いをギリギリまで見極めることができます。ダウが暴落している次の日の朝なんてのは、見送った方が無難です。夜間のダウが上昇していたらとても安心。良くも悪くも連動しますからね。
私の好むIPOとの相性も良いです。IPO申込で拘束された資金は抽選結果が出るまで使い道が無くなりますが、SBI証券や楽天証券であればIPO参加申込み中(ブックビルディング中)でも立会外分売に参加できます。
地味に購入手数料が無料なのも嬉しいポイントです(売却手数料は必要)
驚異の勝率8割超え(直近10年最低でも7割超え)
割安で株が購入できる
結果予想が確立されおり初心者はそれに従い申込できる
地合いをギリギリまで見極めることができる
手数料無料
もちろんデメリットもあります。
勝率が高いと予想されている立会外分売はなかなか当たりません。
これは当然ですね。前述のisativeコーポレーションの立会外分売がBランク評価だった場合、当選本数300枚に申込が殺到するわけなので、競争率は高くなります。
とはいえ、IPOほど当選しないわけではありません。そこそこ配分されます。
次に、本気で当選を狙うのであればそれなりの資金が必要です。お金持ち有利。
isativeコーポレーションの立会外分売が魅力的でお金持ち様が全力申込する場合、上限3枚まで申込みできるため、194,000円✖3=582,000円の資金が必要です。
そして立会外分売はネット証券でもSBI証券、楽天証券、松井証券、マネックス証券、ライブスター証券が取り扱っているため、5証券会社全てから申込むためには2,910,000円が必要になります。さらに家族口座数分ともなれば、数倍の資金が必要となります。
申込口数に応じて配分する傾向がある証券会社と、口座数に応じて配分する傾向のある証券会社とさまざまですが、資金が多いほうが有利なのは間違いありません。
続いて、IPOと違って大きなリターンは望めません。数%の利ザヤを抜くのが立会外分売なので。コツコツを勝利を積み重ねるイメージです。
そして最大のデメリットとして、いくら勝率が高いといっても株取り引きです。
割引率よりも大きく値下がりし、損失を出すリスクがあります。isativeコーポレージョンの立会外分売1,940円に5証券口座から全力申込し1,500株29,100,000円投資し、1,900円で始値が寄った場合、いきなり60,000円の含み損です。損切りか塩漬けか判断しなければなりません。
人気の立会外分売はなかなか当たらない
それなりに資金が必要。お金持ち有利
大きくは儲からない。コツコツ投資
コケたらもちろん損をする
何の思い入れも無い株でいきなり含み損&塩漬けはきついな…。
だからこそ銘柄の選定は慎重にしないといけないってことね。
私が参加する条件(マイルール)
勝率が高いとはいえ、リスクもある立会外分売。
銘柄の研究等をほとんど行わず機械的に申込むがゆえに、参加にはルール決めが必要です。
私は下記をマイルールとし、条件が合致するときに立会外分売に参加するようにしています。
IPO優先。余剰資金で参加
予想サイトの予想が『C』以上
割引率2.5%以上
前日のダウが上昇している
8:00~9:00に取引ができる環境に自分がいる
何も考えずに全銘柄申込んだ時の勝率が8割。加えて勝算が高いとされている銘柄を選定し、合わせて地合いが悪くないかも確認して申込み。勝率を積み上げていくイメージですね。
システムリサーチ(3771)の立会外分売
11月25日に行われるシステムリサーチ(3771)の立会外分売。
発行済株数:8,360,000株
分売枚数:300,000株(3,000枚)
前日終値:1,775円
分売価格:1,730円(2.54%割引)
申込上限:5枚
予想:B
夜間ダウ:+109.33(+0.39%)
条件に完全に合致します。
人気化が予想される銘柄です。当選するかどうかはわかりませんが、リスクは限定的です。参加を決めました。
4証券15口座より申込み
IPO愛好家の私は合計で40程の証券口座を開設していますが、SBI証券4口座、楽天証券3口座、マネックス証券4口座、松井証券4口座、ライブスター証券2口座と、立会外分売に参加可能なネット証券だけで計21口座あります。
タイトルで「全力申込した結果」と書きましたが、ちょっと盛っています。
真の全力申込は21口座✖申込上限5枚=105枚、つまり10,500株まで申し込みが可能です。それに必要な資金は18,165,000円。
いくら勝算が高くてもそんなのはさすがに無理無理。
今回の立会外分売は、立会外分売愛好家の諸先輩方からみれば、当選すれば勝利は間違いなく、興味はどのくらいの利益を出せるか?ここで全力申込しなければいつするの?というくらい、堅い取引です。
そうであってもぶっこみ過ぎるのはやっぱり怖い。
しかし25日現在、IPO申込で拘束されているIPO用の資金拘束もありません。たまたま訪れたIPOスキマ期間に、たまたま訪れた勝算の極めて高い立会外分売。
IPOにぶち込む用の資金MAXで全力申込みしました。
SBI証券
200株×4口座で800株申込み。
さすがBランク。全て失効。当選せずです。
楽天証券
100株×3口座で300株申込み。
約定0株。全て出来ず。落選です。
マネックス証券
やっぱり人気の立会外分売は約定(当選)せんな~と思いながら、本命のマネックス証券の結果を確認します。
おっ!
やったぜ100株約定。
自分口座500株申込みし100株当選です。
残り3口座は100株ずつ申込んだものの落選。
松井証券
マネックス証券での100株当選に気を良くし、もうひとつ本命の松井証券を確認してみます。こちらも自分口座からは500株申込んでいます。
なんだ、残念。やっぱり甘くはないのね。
そう思い、残りの100株ずつ申込んだ3口座を確認してみます。
おお!
最小口数100株申込みの嫁様口座が約定しました。
立会外分売はIPOほど抽選ルールが明確に開示されていません。証券会社によって申込口数に応じて配分する会社、口座数に応じて配分する会社、その傾向は様々です。
申込口数が多い方が有利なのは間違いないですが、人気のBランク銘柄でも100株申込で十分当選期待ができることが立証できました。
2700株申込んで、当選200株という結果となりました。
人気の立会外分売でも、少しのラッキーがあれば最小申込口数の100株でも当選できます
売却
当選しても売却できなければ利益にはなりません。
マネックス分100株は9:00に始値成行で1,787円で売却。
松井分100株は少し様子を見て9:11に1,802円で売却。
200株合わせて102円の利益を抜き、売却手数料を引いて12,000円程度の利益をあげることができました。
ちなみにこのあとさらに株価は上昇し、終値1,848円で取引を終えています。持ち越せば倍の20,000円以上の利益だったわけで、そこはヘタクソな部分です。
でもしょーがない。実際にヘタクソなので。
うまいひとは売り急がず持ち越してるんやろうなあ…。
それは仕方ないよ。あんた初心者だからそんな判断はできんでしょーが。
まとめ
IPOと同じく当選すれば高い勝率を誇るローリスク投資の立会外分売。株取引をされる方にはいまさらの話ですが、一般の方にはIPOほどは認知されていないようにも思います。
人気の銘柄でうまく当選ができ少額ながら利益が出せたこと。
そして人気銘柄でも100株申込みでも当選できるという良いモデルケースとなったため、ご紹介させて頂きました(IPOがあまりに当たらないためヒマだったという理由もあります)。
何も考えずに全ての銘柄に申込みをし、当選した株は翌日始値で売却する。それで勝率7割~8割を超えることは、過去10年間の履歴のデータが立証しています。
それに加えてマイルールを決めてさらに銘柄選定すれば、私のような投資初心者でもかなりの高確率でお小遣いをゲットすることができます。
一方で、今回は「さすがにこれは利益出るやろ~」というシチュエーションだったため普段より多めに申込んでみましたが、勝率が高いとはいえもちろん株取引なのでぶッコケるリスクもあります。投資判断は自己責任で。
また資金拘束される時間が1時間程度とはいえ、467万円ブッ込んで得た利益は12,000円程度です。条件さえ整えれば勝率は限りなく高いとはいえ、果たして割が良い投資と言えるのか、少々疑問は残ります。
私が経験した投資で私の勝手なリスク格付けでは、もらったポイントでの楽天ポイント投資<仮想通貨もらえる系<IPO<積立NISA・iDeCo<立会外分売<株現物取引<仮想通貨現物取引<株信用取引<仮想通貨信用取引、です。ちょうど真ん中くらい。
最低単元の100株だけ(今回で言うと173,000円分)申込んで、「IPOよりは当選しやすいプチ宝くじを楽しむ」という感覚の方が気楽で良いかもしれません。私もいつもは1口100株申込み✖5口座程度にしています。
大きく稼ぐことはできませんが、ハズレても失うものは無く、当選した際の勝率は極めて高いコツコツ型のローリスクローリターン投資、立会外分売。
大好きなIPOの合間に参加できそうな立会外分売があれば、これからも楽しみます。
ネット証券ではSBI証券、楽天証券、マネックス証券、松井証券、ライブスター証券から申込可能です。ご興味をもたれた方はチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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