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分譲マンション営業の実態 入社転職検討の方へ②-① ~決めるまで帰ってくるな~ あの案件を振り返るシリーズ 

マンションデべが最も恐れる、購入申込後、契約前のキャンセル キャンセルしたお客様に対し、夜8:00から朝まで顧客宅で交渉した結果②‐①(すいません完全雑記です)

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6月に「分譲マンション営業の実態 入社転職検討の方へ①」を書いて移行、ずいぶんと放置してしまいました。久しぶりに②を書きます。

入社転職対象として不動産業界を考えていらっしゃらない方には、全く参考にならない雑記、体験日記、備忘録です。読み飛ばして頂けたらと思います。

用語・背景解説

これからのお話をよりイメージして頂きやすくするために、まず先に用語を解説致します。

分譲マンション不動産営業

過去記事にした通りです。

現在では全く別の業界で働いていますが、私は新卒~6年目まで、準大手分譲マンションデべロッパーの営業をしていました。

厳しい仕事でした。今の基準で照らし合わせると、完全にブラック企業です。が、非常にやりがいのある仕事でした。

基本的に不動産営業の仕事が好きでした。転職したのは、会社が倒産したため。

異業種に転職したのは、当時リーマンショック真っ只中で、不動産業界の先行きがわからなかったから。

 

人生で最も高額な買い物のひとつとされているのが「住宅」です。高額な商品を、直接顧客に売る仕事。お客様の人生に大きく関与する分、お客様も真剣そのものです。

不動産営業で優秀な成果を挙げるためには、顧客背景を素早く掌握する情報収集力、顧客の優先順位付けを行い提案するコンサル力と、受け入れて頂く交渉力(話法)、リスクマネジメント力、全てが要求されます。

 

私は現在全く異業種の、外資系メーカーで営業職で働いています。

こちらも世間一般的には厳しいとされる業界です。

標数字、離職率、専門性も非常に高く、同僚からも良くキツイと愚痴を聞かされます。過去記事にも書いていますが、とにかく人が簡単に辞めていく。

しかし、私からすればしょせん法人相手のBtoB営業。BtoC営業の最高峰「住宅営業」と比較すると、ぬるいぬるい。

勝手な私の肌感覚ですが、当時割いていた力の7割程度の営業努力と心の削られ量で、今の仕事の目標数字を達成できます。

2社2業種の経験しかない私ですが、不動産営業で成果を残せる人間は、どの業界にいっても優秀な成果を残せると勝手に思っています(営業に限り。もちろんこれは私の矮小な経験による勝手な知見です。どの業界、職務にもそれぞれに私の想像に及ばない大変さがあると認識しています)。

私が転職や脱サラを全く検討しないのは「今の方がきっと楽だから」が理由です。ラクをしてお金を稼ぎたい。

8月下旬のツイートです。

協力会社が10年に1度の大失態をやらかしてしまい、この時明け方4:00過ぎて取引先を出たときのツイートなのですが、謝意や物事の大きさは別として、一個人にかかる負荷としてはぬるい。

翌日(といっても4:00過ぎて取引先を出ているので、その数時間後)東京より謝罪に駆けつけた取締役兼営業本部長。この人が今の会社の面接時、私を採用してくれた人なのですが、謝罪のあと久しぶりにゆっくり2人で談笑しました。

「お前そういえば面接の時、『できれば転職活動なんてしたくなかったけども、会社が倒産したため仕方なく転職活動してます』なんて言ってたな~」

と爆笑していました。

 

大京系マンションデベロッパ

ライオンズマンションで有名な大京

1960年設立、1978年マンション販売戸数全国1位。

1970~1990年代、大京の優秀な部長、課長、係長クラスが次々に独立し、会社を設立していきました。まずは販売代理(後述)から。時代の波にも乗り、乱立する販売代理店の中で、伸びる会社はそのまま大会社に。

大京出身の営業マンが設立したマンションデべは非常に多いです。

上場会社だけでも、倒産した会社も含めると、日神不動産日本エスリード、ランド、プレサンス、アンビシャス、アーバンコーポレイションダイア建設と、耳にしたことがある会社が挙がります。

これらは成功した会社で氷山の一角。未上場や、自社分譲のデベロッパーまでの成長に至らなかった、上述した販売代理の規模に留まる会社を含めると、分譲マンション業界において大京系の不動産会社は無数にあると言えます。

何が言いたいかというと、過去記事の営業手法も、大京イズムということです。当時の大京の営業手法がベースになっている。それが分譲マンション営業業界において、広く浸透していました。

今は、大きく変わっているのかな…?

私がいた会社の社長も大京出身。この話で出てくる営業部長も大京出身です。

会社の姿勢

月曜日の朝礼で社訓を全社員で合唱します。その中に「お客様のために」という文言が出てきます。

前記事でも書いていますが、本当に「お客様のため」を真剣に考える、良い会社だったと思っています。

営業の仕事自体は本当にツライ。ですが、会社の利益を追求する営業として珍しいと思うのですが、

「お客様のことを真剣に考えた結果、お前がお客様のためにならないと判断したら、売るな」

という姿勢を貫いていました。なので、メリットデメリットをきっちりと説明するのは当たり前で、例えば身の丈に合わない高額な案件を薦めることや、無理なローン付けは行いません。強引に薦めることはしない。

当然のことながら、完成したマンションの部屋を、無事にお客様に引き渡してはじめて資金を回収することができます。ですので結果として「それが会社のためになる」からであって、会社の姿勢=善意だけでなく打算の部分もあるのですが、

「課長、〇〇(この部屋の持つデメリット)を正しく説明した結果、成約は厳しくなりました」

「部長、〇〇の理由でこのお客様にはおススメできません。それを説明して、お帰り頂きます」

「わかった」

この会話が成り立つことを、私はとても好ましく思っていました。

もちろん、この会話を成り立たせるためには、上司を納得させれる完全な理由が必要です。だから顧客内容を収集し、信頼を得て本音を引き出し、ぎりぎりの交渉をし、結論を得る必要がある。

そういえば、よく「決(けつ)を取りに行け」と言われていましたね。これも大京用語なのでしょう。

無論、経験の浅い社員にとってはただの言い訳にもなり得るため、上記会話は許されませんが、その場合は接客に先輩、課長がヘルプに入り、代わりに判断を下してくれます。

「厳しい泥臭い営業手法」

「決をとり、顧客のためにならないなら売るな」

この2つを、その後の営業のベースとして植え付けてくれた会社に感謝しています。

多少の困難は屁でもありません。そして売る製品が何であっても、顧客のためを思って営業するということは、全ての営業につながり、結果としてクレーム無く安定して長く売れまくるので。

 

買付(不動産購入要望書)

分譲マンションのモデルルームや現物を検討し、購入するという意思を固めたお客様から署名、押印して頂く書類です。

買付(かいつけ)と読んでいました。これも大京用語でしょう。正式名称は「不動産購入要望書」。

この書類の取得をもって、他の顧客に対する、その部屋の案内の一切をストップします。

自分の顧客との交渉中に、他のお客様(他の営業マン)からの買付が入ると

「すいません、たった今、他のお客様からこの部屋に買付が入りました。ですので、この部屋のご案内は中止させて頂きます」と言わねばなりません。

そうならないように営業側もお客様の要望する部屋がかぶらないように交渉していくのですが、どうしてもかぶるときはかぶる。営業も顧客も競争です。

 

余談ですが、不動産は世界に1つしかありません。

自分の最適な不動産を他者に取られてしまわないように、普段から優先順位付けをしておきましょう、できれば優先順位の最上位は価格、場所、時期にしましょう、という記事を過去に書きました。

さて、この買付ですが、これを入手するのは営業としての1つのミニゴールではあり、嬉しいことではあるのですが、「買付を取る」行為は非常にプレッシャーのかかることでもあります。

買付を取る際、私が必ずお客様にしていた話を記せば、イメージして頂きやすいと思います。

「〇〇様、ありがとうございます。しかしこの買付を持って、〇〇様のためにこの部屋の全ての営業活動を停止します。同時にこの部屋を検討していらっしゃるお客様に断りの電話を入れていきます。そして、この部屋を目当てに来場する今後全てのお客様をお断りします。

我々はこの書類を書いて頂き部屋を押さえる行為に、1円のお金も頂きません。

契約してからの解約は手付金を没収させて頂きますので、我々とお客様は対等な立場に立ち、手付没収のリスクもあるため、お客様は解約なさらないでしょう。

しかし、契約までの1週間、お客様は特に金銭的なリスクを負うことなく、自由にこの部屋をキャンセルできます。営業活動を停止し、真剣に検討される他のお客様に断りを入れる行為、つまり、契約までは我々が一方的にリスクを負う形となります。

買付を入れて頂くお客様、イコール必ずご契約頂けるお客様と、私は解釈します。もし「気軽に部屋を止める」程度のお気持ちであれば、この書類は書かないで下さい。

〇〇様、お立場が異なることは重々承知しており、失礼を大変申し訳無く思いますが、今一度お聞きします。買付を書いて頂くイコール、キャンセルすることなくご契約頂く、これを男と男(男と女)の約束として、私にお約束頂けますか」

必ず、この話をしていました。

買付を取る行為にプレッシャーがかかる理由は、全て上に書いた通りです。

会社側が一方的にリスクを負う、まさに顧客アイドルタイム。

しかし、後日契約までに手付金を振り込んでもらうのですが、どうしても一定期間買付~契約までの期間は生じてしまう。

この買付を書いてもらう際に「申込証拠金」的なお金を預かる会社も多いと思いますが、我が社は1円も頂かないスタンスでした(申込証拠金に拘束力も無く、返さないといけないんですけどね。心理的拘束効果として預かる会社も多いです)

そして、買付が入ったお客様から、契約までの間に「キャンセル」が入ると地獄です。

メチャクチャに怒られます。それこそコテンパンに。

売れないことよりも下位、不名誉、会社に対する損害行為に認定されていました。

 

6年間で、この「買付取得後のキャンセル」、私で3回ほど経験したでしょうか…。

今回は、その「買付取得後キャンセル」に関わるお話を書きたいわけです。超人気物件、人気部屋で、私はやらかしたわけですね。

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手付金

買付取得時、契約日も設定します。契約前までに振り込んで頂くのが手付金です。

上限は物件価格の20%まで。下限は無し。

契約してから建物引き渡しまでの間に、買主の責めに帰することで契約破棄になった時は手付金没収、売り主の責めに帰することで契約破棄になった場合は手付倍返し。

履行に着手した後は違約金20%になりますが、ここでは割愛します。

 

契約破棄に対するいわば抑止力なので、預かる手付金の金額は多い方が良いです。

しかし現実的には5,000万の物件に対し1,000万、3,000万の物件に対し600万を預かるには無理があったり、そもそもお客様の自己資金総額が売買代金の20%に達さないことが多いです。

ひとつの目標値として、5%預かるというのがありました。話法としては

「5%は入れて頂きたいです。なぜならば、手付金が5%を超えることにより、手付金等保証証書の交付義務が我々に生じ、保証証書をお客様に発行できるからです。これは、引き渡しまでにもし我々が倒産したとしても、不動産信用保証が我々に代わり、お客様に手付金を返済する、という制度です。万が一に備え・・・」

です。

が、時々3,000万円に対し30万円しか自己資金がありません、という方もいれば、5,000万の部屋を買える資金力はあり、また資産はあるけれども、運用しており現金化には時間がかかる、という方もあり、少額手付になるケースがどうしても生じます。

 

5,000万の部屋に対し、50万の手付金。

その気になれば、ぺーんと解約できてしまいます。

こういった場合を受ける受けないは、顧客の属性や人柄、営業マンの熱意、その部屋の人気度等、ケースバイケースとなってきます。

 

重要事項説明・契約

買付を書いていただき、手付金の入金を確認すれば、いよいよ契約です。

営業マンとしては、契約してようやくノルマ1カウントのミニゴールの1つ。いや、これ以降の解約リスクは極限まで減り、大半は引き渡しまでつながるため、ゴールと言っても良いでしょう。

分譲マンションのモデルルームか顧客宅で行います。喫茶店で行わない理由は、クーリングオフの対象になるからです。逆に言うと、モデルルームか顧客宅で行う契約は、クーリングオフの対象になりません。

契約前に、重要事項の説明をしていきます。これは宅地建物取引主任者のみが行うことができます。当然、私も取得しています。

買付取得時に重要事項説明書と売買契約書のコピーを顧客に渡しますので、基本的にはひたすら読み上げる作業です。

実はこの宅建を取得していなくても営業マンとしての活動は可能であるため、宅建をもっていない営業マンも多いです。が、それが契約の時にお客様にバレるので、ちょっとカッコ悪い。

運悪く宅建を持っていない同僚の多い物件に配属されると、他の営業マンが決める案件全ての契約の重要事項説明を私が引き受けることになることもあります。2時間程度かかり、結構大変です。

時々、この重要事項説明の段に至り「聞いていなかった」的な話になり、その場合は一気にひりつきます。結果契約に至らなければ、上述した「買付後キャンセル」と同じ状態ですので。

私の場合は重要事項説明でひっかかりそうな項目を、買付取得前に説明した上で買付を取得するのであまりひりつくケースはなかったですが、未熟な営業マンの契約時には、時々この契約前の重要事項説明時でのキャンセル、というのが発生します。

さて、無事重要事項の説明が終われば、あとは売買契約書の説明をし、署名、押印してもらうだけです。売買契約書自体は重要事項説明と重複している部分も多く、簡単に説明するだけで済みます。

引き渡し

完成した部屋をお客様に引き渡し、所有権が移転するとともに、売買代金の全てを頂く行為です。

契約後から引き渡しまでの期間は千差万別。数か月から数年間に渡るまで、ケースバイケースです。引き渡すまでが仕事ですから、契約後の顧客フォローも重要です。定期的に状況に大きな変化が無いか、お客様に電話を入れていきます。

マンション購入資金を現金(キャッシュ)で用意するお客様は楽です。お金を振り込んでもらうだけですし、お金を振り込めなければ違約金を取るだけです。

 

が、多くの方は提携の住宅ローンを使用します。提携の住宅ローンを使用頂くと、契約時に「ローン特約」という条項を契約書に盛り込むことが出来ます(なので提携ローンによる資金調達を推奨します)

ローン特約とは、ざっくり「契約後、引き渡しまでに、お客様の責めに帰すことで出来ない事由により、融資実行が困難になった場合、違約金等の支払いをすることなく、お客様は解約できる」というものです。

ここで要注意なのが、「お客様の責めに帰すことの出来ない事由」。

買付取得後、契約までに提携する銀行の住宅ローン事前審査で審査を行います。

住宅ローン事前審査で、銀行は年収、属性他、個人信用情報をもとに審査を行います。審査がOKになれば契約。そして、事前審査でOKであれば、ほぼ必ず本審査もOK、銀行と金銭消費貸借契約締結となるのですが…。

時々、事前審査の時はキレイなのに、住宅ローン本審査までの間に、借金をこさえまくるお客様がいます。キャッシング等ですね。

これは「お客様の責めに帰すことの出来ない事由」にあたりません。当然ですね。

実際に本審査で住宅ローンが否決になり、引き渡しが出来なくなった場合、本当に違約金を請求するのか、というのは別の判断になってきますが、引き渡しイコール資金回収ととらえるマンションデべの立場からすると

「おいおい、勘弁してくれよ…」

であるのは間違いありません。ですので、私は契約時、お願いだから住宅ローンの本申込でOKになるまでは、新たな借金はおやめくださいね、というのを必ず説明していました。

 

販売代理

販売代理についても記します。

マンションデベロッパーは、自前の営業部隊を持つ会社と持たない会社があります。持っていても、営業マン自体は管理するための存在で少数であり、実働部隊としての営業マンは少ないケースもあります。

実働としての営業マンは、販売代理といって、別会社に委託するケースが多いです。チラシの下の方に書いてますね。

例えば、売買代金の5%を利益として、販売代理の会社がマンションデべから販売業務を代行しているわけです。

はてな不動産」がマンションデべとして「はてなロイヤルマンション」を売り出す場合、そのモデルルームの営業マンは「はてなロイヤルマンション」の名刺を持って接客するわけですが、実ははてな不動産の社員もいれば、isative株式会社(販売代理)の社員もいれば、isative株式会社の下請け(販売復代理)のIPO不動産株式会社の社員もいるわけです。

物件や規模により異なりますが、マンションのモデルルームの事務所には、複数の会社が同じはてなロイヤルマンションの名刺を持って、別々の命令系統で同じ販売業務を行っている訳ですね。

それもあり、上述した「買付取得後のキャンセル」は大問題となるわけです。

まとめ

大見出しで「その時の私」「その時の販売物件」「お客様がやってきた」「そこはかとなく感じる違和感」「やっぱりきた買付後キャンセル」「そして客宅へ」「客宅交渉」「数日後」と書いていました。書ききるつもりでしたが、ここまでで7,300字OVER。

このままでは15,000文字とかになってしまいますので、分けさせて頂きます。

前振りが長くなり申し訳ありません。しかしその時の情景を思い描いていただくためには、前提となる今回の説明が必要でした。

この「買付取得後のキャンセル」を、私は大人気物件でやらかしてしまったわけです。

その時の地獄を、次回記事にしたいと思います。な~んの役にも立たない記事ですいません…。

 

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